不思議の国のアリス

NTC最終夜。

ゆっくりと頭と心をを休めたいな~と思って。
NTCにとどまるか、 独りで飲みに行くか、 悩み・・

貧乏性の私は、「最後の夜に飲みに行かないなんてもったいない!」と考えて、
同じ班のSさんを誘って、お気に入りの居酒屋へ行くことにした。

予約をとった際、「6時から8時まで、○○ホテルにいるから寄ってよ。一緒に店に
戻ろう。」 マスターから言われていた。言われた通り、Sさんと連れ立ってマス
ターに会いにホテルに行くと、なんとそこは某団体の忘年会会場!

私たちが立ち寄った時には、すでに酔っぱらっていたマスター。「まあまあ、おい
でよ。」と連れられて、お座敷に座らせてもらい、ビールをつがれ、日本酒をつが
れ、お偉い様方から名刺をもらい、 完全に「闖入者」となってしまった私たち。

え? え? え? どうなってるの?
私以上にわけがわからない状態のSさんと苦笑いを交わすしかない。
マスターはお店に戻る様子はない。

マスター!私、今日はお店で飲みたかったよ!おいしいヤーコン、辛み大根と
しらすの和え物、それから水炊きが食べたかったよ!

とマスターに訴えながら、お酒を頂き、お偉い様方とお話をしていると、
会場に一本締めが響き、宴会はお開きとなった。

「これで今から お店に行けるぞ。」と心の中で拍手をしていたら、
マスターが「せっかくだから温泉に入っておいで」と言い、
自身は、ごく当たり前のことのように、ホテル内のバーへと吸い込まれて行った・・
意外にもSさんが喜んでくれたので、ならば、と、ありがたく頂くことにした。
ラッキー♪ ああ気持ち良い。

それにしても、わけがわからない・・湯船に浸かりながら、二本松市の夜景を眺め、
ひとり笑いがこぼれた。 私らしいな。 私の旅行はいつもこんな感じだ。ハプニング
後には、気付くといつも誰かに親切にしてもらっている。

お風呂から上がり、マスターの元に戻ると、カウンターには、口の開いた千功成の
冷酒があった。千功成、好きですね。私たちもお猪口をもらう。
お酒を飲ませてもらって、お風呂に入れてもらって、なんか今日は得しちゃったな〜♪

なんて考えていたら・・

今度はマスター、従業員用通路を通って、スルスルと隣のスナックに消えて行った。

ちょっと、ちょっと、マスター!
慌てて追いかけようとしたら、「ここから先は通れません。」 とお店の人に制止された・・

あーあ。 お会計2800円也。 Sさんと割り勘。
さらにタクシーを頼んだので、タクシー代もかかってしまった。
お店で飲んでいたらマスターの車で送ってもらえていたはずなのにな。

得した?損した?

マスターのおいしいごはんが食べられなかったのは「損した」けど、こんなドタバタは
久しぶり。AliceみたいにWonderlandに入り込んで、普通の訓練生じゃ味わえない
体験をできたのは「得した」な (*^-^*)

最終夜、迷ったけど出かけて良かった。想定外の、楽しい夜が過ごせた。

それにしても・・マスター!私は一応お客さんですよ!
今夜のこと、2年後まで覚えていてくれるかな?