世界エイズ・デー

今日は世界エイズ・デー。

KWSエイズ対策チームの人たちと一緒に、ナクルから車で1時間
ほどのところにある町Moloでの啓発イベントに参加した。

町内5kmパレード

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歌(美しいハーモニーで会場も大いに沸いた)
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こどもたちによる詩の朗読

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劇(HIV陽性者による感染予防啓発劇
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後日、この劇を見た同僚が、別の同僚に
こう話をしていた。
「パッと見たら誰もHIV陽性者になんて見え
ないわよ。エイズ
予防薬ってすごいわね。」

こういう口コミで、エイズ検査を積極的に受ける人が増え、
早期発見、早期治療
につながれば良いな、と思った。

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今日のイベントの主催者であるNational AIDs Control Councilの
オニャンゴ氏の演説は、ケニアの役職者にありがちな表面的な
内容ではなく、感銘を受けた。

氏ははじめに、”ケニアで使われているHIV/AIDs対策関連予算の
75%が海外からのものだが、それは問題ではないか”と投げかけ、
またそれだけのお金をもらうのであれば、予算の使途のみでなく、
対策の結果どれだけの感染予防効果があったかについても説明
責任がある、イベントをやっておしまい、Tシャツを作っておしまい
ではないのだ、と説いた。

さらにイベントが進み、疲れた参加者のあいだに私語が多くなって
くると、サッと立ち上がり、マイクをつかみ、「残念ながらケニア人
には”読むこと、聴くことが得意でない人が多い。その半面、批判
ばかりする。それも代替案を示さない批判を。人が話している時

にはきちんと話を聞きましょう!」と言った。

その通り!ケニアで、これだけ先進国に近い考え方を持っている
人はなかなかいない。

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このオニャンゴ氏、実は同期隊員Eっちの直属の上司でもある。

こんな良識のある上司(さらに英語もスワヒリ語も流暢)のもとで
けるなんて恵まれているな、と思った。

それと同時に、私たちボラ
ンティアがケニアで過ごす時間は、
泣いても笑ってもたかが2年間、”先進国的”良識を持っている
ケニア人が、”ケニアの常識・慣習”
と一緒に生きていく時間を
思うと辛いような気がした。




【参考】
ケニアにおけるエイズ孤児は約200万人。ナクルを擁する
リフト・バレー州と、ウガンダと国境を接するニャンザ州の2州だけ
でケニアにおける成人の
HIV感染者の50%を占める。