先輩隊員の帰国

青年海外協力隊の試験は年に2回、派遣は年に4回ある。
ケニアのように隊員の多い国だと、3カ月に一度、毎回必ず新しい隊員が
赴任する。換言すれば、3カ月に一度、任期を終えた隊員が日本に帰国
することになる。
今回ケニアを去ったのは平成20年度第1次隊の先輩隊員。
私がずっと憧れていたM先輩ほか、お世話になった環境教育隊員の先輩
も帰ってしまう。20-1の隊次は個性的な先輩ばかりで、寂しさもひとしお。
19日(土)に開催されたクワヘリ・パーティー(さよならパーティー)で、
JICAの専門家と話をしていたところ、小学校の同級生のお姉さんである
ことが発覚。世間は狭い。
今回は少しナイロビ滞在を延長して、今日、先輩たちを空港で見送った。
1年半後、私もケニアを去る。その時、どんな思いでいるだろう。
先輩たちが帰り、ガラガラになってしまったドミトリー(隊員連絡所)
の下駄箱

水質調査

今月も、リサーチ部門の湖水サンプリングに同行させてもらった。
今日はJICAに提供されたゴム・ボートを使って、ナクル湖の中心部分の湖水
をサンプリングするとのこと。










雨季でフラミンゴも多い。










ブチハイエナ(Spotted Hyaena)は湖畔で泥遊びをしていることが多い。
よく見ると可愛い顔をしている。










リサーチ部門は、水質や鳥類に関するさまざまなデータを所掌している。
しかし部署ごとのセクト意識に阻まれ、KWSの同じ公園内でも、それらの
入手が難しいことがある。

情報公開法ができ、日本では行政の行った調査の結果などは原則的に
市民に公開されるようになった。

それがどれだけ素晴らしいことか、ケニアに来てひしひしと感じる。

一輪車レース@Hell's Gate国立公園

KWSの各国立公園は、資金調達のために様々なイベントを開催している。
ナクル湖国立公園のCycle with the Rhino(自転車レース)やアバーデア

国立公園のRhino Charge(オフロード車レース)(主催はRhino Ark)等も
そのひとつ。












そしてHell's Gate国立公園のイベントはWheelbarrow Race。
農作業などに使う手押し車に人を乗せ、国立公園内のオフロードを走る、

という過酷なもの。












なんとこのレースに後輩のKWS隊員Dちゃんが参加するというので、同期
隊員Yと見学に行った。

諸事情により到着が遅れ、Dちゃんの雄姿は見られなかったものの、夕食
時にTVを見ていたらDちゃんのゴール時の映像とコメントが放送されていた。

ちなみにCycle with the RhinoとRhino Chargeは白人が大勢参加する
のに対し、Wheelbarrow Raceには白人の姿はなかった・・

初めて入ったHell's Gate国立公園だったが、園内を徒歩や自転車で
移動できるというのが大きな魅力。機会を見てまた遊びに行きたい。


Cycle with the Rhino(2010年は9月18日(土)に開催)
http://www.cyclewiththerhino.org/

Rhino Charge
http://www.rhinocharge.co.ke/

隊員総会

年に2回、ケニアで活動するJICAボランティア(青年海外協力隊、シニアボラン
ティア、短期ボランティア)が一同に会する機会がある。それが「隊員総会」。

隊員の活動に関する発表、諸連絡、問題点の共有、状況改善に向けての改善
策が協議される。

任地にいるとまったく会う機会のない仲間と久しぶりに再会でき、皆と各々の
現状について語り合えただけでも有意義だった。

環境教育分科会の発表として先輩が作成したPPTの中に「環境教育の5つの
目標」という図があった。

awareness / knowledge / attitude / skill / participation

これら5つが下から重なり、ピラミッドを形成している。これを見て初心に帰った
ような気がした

ケニアの詰め込み式授業に慣れている同僚は、出張授業の際に使用する
PPTに、とにかく情報を詰め込み過ぎるのだ。同僚のPPTは、このピラミッドを
踏まえていないのだと気が付いた。

どの学年で、どの目標を目指させるか、同僚と認識を共有する必要がある。


写真:帰の道中に見たLongonat山

世界環境デー

今日は世界環境デー。

日本でもいろいろなイベントが開催されたのだろうが、 ここ、ナクルでも毎年
何かしらのイベントが開催され、KWSナクル国立公園も参加している。

しかしHapa ni Kenya.(ここはケニア。)

物事がとにかくのんびり進む。1年前からイベントの準備をする、などという
発想はない。

3月:上司Zから、UNEPに企画書を書き、予算を申請しろと言われる。
4月:上司Zから、イベントの詳細が知らされてから動こうと言われる。
5月上旬:公園側から、今年のイベントの日時と場所が知らされる。
5月下旬:公園側から、今年のイベントの内容が知らされる。











例年、世界環境デーの会場は、ナクル湖国立公園か企業関係者の集まる
ナクルのタウンらしい。ところが今年は、ナクルから車で1時間ほどの所に
あるモロという小さな町の、Turi Sulgwita小学校の校庭が会場となった。

職員は「なんでこんな所で・・」と文句を言っており、士気は低い。私たちの
仕事は”環境教育”だというのに、職員がどちらを向いているのか、悲しく
なる。











そして当日は、というと・・普段から使われているKWSの事業全体を紹介する
ポスター展示をするはめに。










スカウト(ボーイ・スカウト&ガール・スカウト)楽隊によるパレード。
この後、定番の歌や踊りの出し物が続く。


残念ながら私たちの展示に目新しさはなかったが、他の団体の展示の中に
幾つか興味深いものがあった。










粘土と水を混ぜて改良カマドの作り方、使い方を実演している団体もいた。


「にこネットつくば」より、ケニア支部長(?)として、ケニア国内のソーラー
クッキングに関する情報を集めるよう、密命をおびている私。


偶然にもBaraka Agricultural Collegeによるソーラークッカーの展示を
見ることができた。短大で販売もしているというが、今のところ売れていな
いらしい。














初めて見るカゴ型のものもあった。内側に布が張られており、クッションもつ
いている。これは実際に調理をするというよりも保温用とのこと。それでも、
軽く火を通したものをここに入れれば、蒸すことはできるそうだ。














にこネットつくば
http://niconet.org/archives/date/2010/07

ツァボ・ウェスト国立公園④3日目







































































Rさんの家は丘の上にある。丘に立つと、地平線が見渡せる。


ナクルの私の家からの眺めも捨てたものじゃないと思うが、ここからの眺望に
比べたら箱庭だ。今日は朝日が見たくて早起きした




アカシアのやぶの向こうに、地平線から昇る朝日が見えた。文句なしのロ
ケーションだ。

アリ塚も、White-beliied Go-Away-Birdも、Rさんちから見えるものばかり。

とにかくすべてが素敵で、ここに住めたら、と願わずにはいられないような
旅だった。

ツァボ・ウェスト国立公園③2日目

2日目はツァボ・ウェストの見どころを巡った。

溶岩でできた大地、Shetani Lava(悪魔の溶岩)。
草原のイメージが強いツァボだが、多様な景観があるのだと知った。












Rさんの一押しスポットRoaring Rock。
草原にそびえる岩場で、風が岩の間を通り抜ける時に、ライオンが唸るような
音がすることからこの名前がついたらしい。












岩の上に立つと360°の地平線が眺められる。
これこそアフリカ!これこそケニア!














私が小さい頃から憧れてきた光景がまさにそこにあり、すっかりツァボの虜に
なった。1日中ここで過ごしたいと思うほど本当に気持ちの良い場所だった。










カバの生息地として知られるMzima Spring。ここの湧水はケニア第二の都市
であるモンバサへと水を供給しており、そのまま飲めるほど澄んでいるそうだ。
カバはナクルにもいるが、ワニは初めて見た。











今日はランチ、ディナーともに、IさんがKilaguni Serena Safari Lodgeで
ごちそうしてれくた。開放的なレストランからは地平線が見渡せる。サファリ
ら戻り、夕闇の中、テラス席でEっちと乾杯。


Kilaguni Serena Safari Lodge
http://www.serenahotels.com/serenakilaguni/default-en.html