一時帰国

祖父が亡くなり、日本に一時帰国した。急なことだったので驚いた。

私たちがケニアに赴任してすぐ、JICAの規則が変わり、「任国外旅行」
いう制度を利用して、今まで行けなかった日本への旅行が可能になった。

両親や兄弟が亡くなり、日本に帰る場合にはJICAがその費用を負担して

くれる。しかし祖父母の場合、帰国費用は自己負担となる。

親戚のなかで一番マメで、一番勤勉で、絵に描いたような戦後の日本人
だった祖父。果物が好きで、夏にはナシを、冬にはイヨカンをむいてもらっ
たのを思い出す。

もうすぐナシの季節なのに、むいてくれる人がいないと思うと涙が出た。

でもケニアにいたにも関わらず、湯灌から初七日まで参列できたのは、
せめて良かった。













1週間ほど滞在し、前任者のTさんと会い、活動の悩みを聞いてもらう
ことができた。

また、別の日にはネパール語教室の友達と食事に行った。ケニアで
食べたくて仕方なかったネパール料理。これが食べられて嬉しい。












帰りのスーツケースの中は日本食でいっぱい。










それにしても先輩隊員を見送った翌日に、自分が同じ飛行機に乗って日本
へ帰ることになろうとは思いもしなかった。任期中に日本になんて帰るもの
じゃない。 東京はきれいで、食事がおいしくて、きらびやかだった。

たった半年で、こんなにもケニアの感覚に慣れてしまった自分が恐い。
1年半後、活動を終えて日本に帰る時にはどうっていることだろう・・