珍客

よく晴れた日曜日の午後。

いつもは静かな職員住宅が何やら騒がしい。
外に誰かいるようだ。

扉を開くと近所のMが草むらに向かって何か叫んでいる。
草むらに目をやっても何もいない。


「M?」と声を掛けると、肩で息をしながら、「こどもたちが・・危ない・・」
ブツブツ言っている。まさかアフリカの黒魔術にかかって気がふれた
のかと思った時、
Mは石を拾い、フェンスににじり寄り、思いっきり石を
投げつけた。


私がビクッとするのと同時に、ザッと音がして、黒い動物が草むらから
逃げ出して来た。隣の家の裏に廻り込んだその動物は・・

なんと犬だった。

たまに職員住宅に入り込むハイエナやジャッカルではなく、ただの犬。











ある意味、ハイエナよりジャッカルより新鮮な
珍客:犬に思わず
カメラを向けてしまった。

このあと犬は、喜んで大きな声を上げるこどもたちに追い回され、
エイッとばかりにフェンスを越えて、嬉しそうに(?)広いサバンナ
を走り回り、どんどんどんどん森の方へ駆け抜けて行ってしまった・・

おーい、そっちはライオンが出るよー!

・・と教えてあげる術もなく、

犬がどうなったのか気をもみつつ、日は暮れていった。


そういえば今日は犬年の弟の誕生日だった。


翌日、近所の人に「昨日の犬どうなったか知ってる?」
と聞くと、
「さあ?小さい犬みたいな背中の黒いやつなら、さっきそこらへん
を走り回ってたけど・・」・・それはセグロ・ジャッカルだよ・・

エチオピア












同期隊員が任国外旅行という制度を使ってエチオピア旅行に
行き、おみやげを買って来てくれた。エチオピアの雑貨は質が
高くかわいい!

銀色のペンダント・トップ(おそらく錫製?)は、エチオピア正教
会の十字架(各宗派ごとに異なるらしい)をあしらったもの。

大小のカゴは目が詰まっていて仕事がとても丁寧。

大きなカゴに入っているのは麦。

下に敷いているのは綿100%のショール(といういけど、光沢が
シルクのように美しい!)