ナクル湖国立公園をランド・ローバーでサファリする












ナクル湖国立公園にランド・ローバーがやってきた!

このランド・ローバー、
助手席1人、中央列2人、後部座席3人の6人乗りの
改造車。
ナクル湖国立公園でサファリをされる方にお貸し出しするレンタ・
カーでございます。


公園のメイン・ゲートで貸し出し中。ナクルのタウン内であれば送迎可。
国際免許をお持ちでないお客様にも安心の、KWS(ケニア野生生物公社)
のドライバー・ガイド付きです。

車体には窓ガラスのかわりに帆布がついており、動物をより身近に感じる
ことができます。また帆布には透明シートがついているので、寒い日には
幌を閉めてのドライブも可能。

これで自家用車でのサファリに不安を感じることもありません。
Luxuary & comfortableなサファリをお楽しみ下さい♪

【料金】
 ノン・レジデント
  2時間 $60 / 4時間 $120 / 1日 $250
 
 シチズン&レジデント
  
2時間 Ksh4,500 / 4時間 Ksh9,000 / 1日 Ksh15,000

【問い合わせ】
 ケニア野生生物公社ナクル湖国立公園
  TEL : +254-(0)51-2217151
  FAX :
+254-(0)51-2217371

新しいレンジャーがやってきた

難しいだろうとは思いつつ、心の中ではずっと望んできたことが
(本人にとっても)何の前触れもなく実現した。

エデュケーション・センターに新しいレンジャーがやってきたのだ!

私が来る前よりいるレンジャー2人は悪い形で慣れてしまっていて
ワーデンに仕事を指示されても無視したりする(!)。
私の活動上も
難しい問題になっていたのだけれど、新しく来たレンジャーSは若く、
ワーデンに指示されたことはすぐに実行に移す素直さをもっている。

ホールの倉庫の掃除をしていたら、ホコリをかぶったサイの耳の
模型が出て来た。シロサイの右耳が2つ、クロサイの右耳が2つ。

ちょうどサファリに出かけるバスを待っている小学生がいたので、
「この子たちにレクチャーしてあげようよ。
」とSに声を掛けてみる。

「どうやったらいいの?」と聞くので、「シロサイとクロサイの違いを
教えてあげたら?」とアドバイス。Sはエデュケーション・センターに
異動になる前、サイ・チームで働いていたのだ。

スラスラと、シロサイとクロサイの特徴について話し出すS。
こどもたちも喜んで、「今ここにいない男子にも教えてあげて!」
とリクエスト。「話を聞きたい子たちを連れておいで!」

エデュケーション・センターがアクティブになりそうな予感(^-^)













久しぶりの買い物

今日はなんとなく気分が良くて、久しぶりに布を買ってしまった。
3.5mで300円の安物だけど、ピンクと黄緑の色合わせが気に入った。

ソマリア人の女店主が、ソマリア式に着付けて、ショールまで
かぶせてくれた。「カメラ持ってたら写真撮ってあげるわよ。」

ということで色とりどりの狭い店内でパチリ。











友達のタンザニア人の仕立て屋さんを紹介してもらうことに
なった。何を仕立ててもらおうかな?

ワンガリ・マータイ

ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ氏が亡くなった。
ケニアの新聞でも数日にわたり特集が掲載され、TVでもラジオでも
彼女の功績をたたえる声が絶えなかった。

グリーン・ベルト運動など、森林保全に熱心だった彼女にちなみ、
今日はケニアのあちこちで植樹が行われたようだ。

ナクル湖国立公園では、私たちの住む職員住宅の敷地内に
250本の苗木が植えられた。















いつも私が仕事の帰りに立ち寄る近所の家のこどもたち。
苗木と一緒に大きくなーれ。


Cycle With The Rhino

ナクル湖国立公園で年に一度開催されるサイクリング・レース、Cycle
With The Rhino。
武装したKWSのレンジャーに車で並走されつつ公園
内を走り抜ける。
タイトル通りサイなどの野生動物を見ながらのサイク
リングとなる。

昨年は研修でナクルを留守にしていたため、今年が初めての見学。
前任のボランティア(女性)は、参加したというから驚き。
今年、女性の参加はわずか3名、完走者は2名だった。

今日は天候に恵まれた。朝一番のこどもレースに始まり、アマチュア・
レースと続き、ハイライトのエリート・レース(90km)まで太陽さんさん。
エリート・レースにはプロの自転車選手も参加。観客も盛り上がった。

自転車を持ってたら参加してみたかったな~。

写真は公園メイン・ゲートに設置されたゴールにて撮影。
左の人物が1位、中央の人物が3位入賞者。











ラム島

日本にいる時のこと。休みの日に、「どこか行きたいなー、海にしようか
山にしようか」と思案しても、ひとりで海に行くのもどことなく寂しい気が
して、気付くといつもひとりで山にいた。

ずっと憧れてきたサバンナに住んで1年半。

大好きな動物たちをたくさん見られて幸せなはずなのに、島国育ち
の私の心は、知らず知らずと海を懐かしむようになっていたらしい。

隊員総会が終わってタンザニア旅行に出かけるまでに中途半端に
時間があったので、ラム島に旅行に行って来た。本島から小型船
でわずか15分だが、「島」は一層の解放感がある。

シーフロント











世界遺産に指定されているこの島の町中には小さな路地が巡って
おり、政府所有の数台の車以外は走っておらず、交通はロバと船
に頼っている。














忙しいスワヒリの町を抜けるとサンゴの白砂とヤシやマンゴーの
林が広がっている。











ゴミ捨て場に集まるロバ。ナイロビ同様、ラムももちろんオープン・
ダンプ。













この旅行の約1カ月後にラム群島内キワユ島にてイギリス人観光
客が、さらに約1カ月後に同マンダ島にてフランス人ホテル経営
者が誘拐される事件が発生した。犯人はソマリア人テロリストと
予測されている。10月6日現在、人質は解放されておらず、日本
はじめ各国の大使館はラム島への渡航自粛を呼び掛けている。

魚介祭

魚が恋しい・・

インド洋に面しているケニア。海岸沿いに行けば魚は手に入る。

しかしナクルのような内陸部で魚と言えばもっぱらビクトリア湖
から運ばれてくるティラピアの素揚げを指す。

島国育ちの私たちは、しかしそうではなく、海魚が恋しい。

隊員総会でナイロビに集まるのを機会
に、同期隊員Yが言い
出しっぺになり、魚好き4名で「魚介祭」を開催することと
なった。

料理好きなYは、どのスーパーでどんな魚介類が手に入るか
チェック済み。買い出しから調理からすべて取り仕切ってくれ、
今日の夕食はなんと
ブイヤ・ベース!!

さすがナイロビ、お金を出せばそれなりに何でも買えます。
日本を出て以来の味で本当に感激☆
ぜひ第二回目を開催したい。












朝ゴミ捨てに出たら・・・

朝、ゴミを片手に外に出た。

フェンス脇のゴミ捨て穴に向かって歩き出した時、ザッと音がして、
茶色い動物がフェンスから離れた。ライオンみたいな色だな・・と
思って目で追うと、草のあいだから後ろ姿が見えた。それはまさに
ライオンだった。

ヒッとゴミ袋を落とし、家に駆け戻ってドアを閉める。窓からのぞくと、
ライオンがオドオドしたようすで遠くからこちらを振り返るのが見えた。


仲間がいるらしく、さらに遠方、いつものライオン出没地点に観光客
の車が停まっている。

外に出て、おそるおそるライオンのいた付近をのぞきこむと、シマウマ
が倒れていた。腹部、そして耳と目が食べられていた。まだ1匹の
ハエもたかっていない。ライオンは獲物の血を飲むそうだ。たしかに、
倒れたシマウマの肉は、肉屋の牛肉のような明るい赤で、血は流れて
いない。

IMGP9173-家からわずか50歩
1、2、3・・シマウマの倒れている位置から家の扉まで何歩あるか
測ってみた。その距離わずか50歩。(写真左の赤いかたまりが
シマウマで、右が私の家)

しばらくすると観光客の車が集まって来て、ライオンはシマウマを
置いて森の方へ去っ てしまった。

夕方、仕事から帰り、シャワーを浴びていたら同僚から電話があった。
「ライオンが戻って来たわよ!あなたの家の前にいるから見てごらん
なさ
い!」

カーテンを開けると、何度かこの周辺で見た若いオスとメスの群れが
いた。(写真左および下の影はリビングの窓枠)












ドキドキしながらカーテンの隙間からライオン を見ていたら、キャッキャッ
と賑やかなこどもの声が聞こえてきた。まさか、とドアを開けると、家

裏手から近所の子供たちがライオンを見にゾロゾロ歩いて来るところ
だった。ライオンを見つけ、「はっ!ライオン!」なんてのんきに話してる。

私はホウキを振り回しながら外に出て、「こらー!家に帰りなさーい!」と
叫ぶと、こどもたちは、「あはは~怒られた~!」と笑い、チラチラとライオン
を振り返りながら帰って行った。

今日の距離は、興奮を通り越してさすがに怖いと思った。

インド人のお宅にお呼ばれ

同じナクルで活動する隊員Mちゃんの紹介で、ナクルのライオンズ・
クラブの元会長さんと知り合った。

元会長さんはインド人のおじいさん。お茶に招かれ、お宅にお邪魔
し、お茶とともに奥さんお手製のクッキーやアチャールを何種類も
ごちそうになった。

「次はカレーをご食べに来なさい。こどもがみな家を出てしまって
二人きりだから、開いてる部屋に住んだっていいんだよ。」とまで
言ってくれた。

インド料理好きのMちゃんも私も大喜びのアフタヌーン・ティーだった。
IMGP9169

珍客

私の住むナクル湖国立公園には55種類の哺乳類が生息すると
言われている。

哺乳類にはネズミはもちろんコウモリも含まれるし、夜行性の
ものも含まれる。

そのため私がこれまでに見たことがあるのは25から30種と
いったところ。

私の住む職員住宅からは、シマウマ、インパラ、バッファロー、
バブーンが日常的に見られる他、たまにイノシシやウォーター
バック、ライオン(狩りをした場合それに伴ってジャッカルと
ハイエナ)も見られる。

今日はそんな我らが職員住宅、その名もハネムーン・キャンプ
に珍客が現れた。

よく晴れた昼下がり、窓の外を眺めると、地平線に、バッファ
ローよりも白っぽい、そして距離の割に大きな動物が見えた。

まさか・・と思って外に出ると、クロサイだった。












たまに出没するとは聞いていたけど自分で見たのは初めて。
自宅からクロサイが観察できるなんて、ケニアの国立公園に
住める幸せをあらためて感じた。

(かなり望遠のため画像が汚くてすみません。)

ライオン出没 #3

また通勤路にライオン出没。いつもの若者の群れ。今日は4頭。この
エリアを縄張りにする気なのかな~。ライオンが見られれば私はもち
ろん、KWSの職員だって嬉しい。でもあんまり慣れないでね。
ライオン(メス)

おつかれさまパーティー

3月の山火事発生の際、徹夜の消火活動に当たったスタッフの報償
として、明日パーティーが開かれることになった。

ヤギ2頭がchinja(屠殺)されるのを、掃除のおばちゃんと2人で
こわごわ見守る。

私は明日ナイロビに行ってしまうし、そもそも徹夜の消火活動にも
参加していないのでヤギには与れない。

008●
フラミンゴのぬいぐるみは、前任のワーデンが事務所への
おみやげとしてイギリスで買ってきてくれたものらしい。
洗ってイスに置いて干しておいたものを、誰かがよく乾く
ように洗濯物干し場に吊るしてくれたらしい。
ちょっとかわいそうな図。

リトル アドベンチャー

KWSには職員専用の送迎バスがあり、私も朝の出勤時と
夕方の帰宅時、家と職場の往復はこのバスに乗っている。

今日もいつもの通り、職員住宅のゲートにて送迎バスに乗り込んだ。
バスはいつもの通り、出発し、みんなとおしゃべりしていたその時、
車内に小さな悲鳴が聞こえた。

え?と思うと、バスのタイヤが泥にとられ、ヌルーッと車体がすべった。
熟練ドライバーのMがなんとか泥から抜け出そうとハンドルを切った
ものの、車はそのまま道路をふさぐ形でスタックしてしまった。

周囲に動物がいないことを確認してみんなでバスを降りる。
車内にいた数人の男性で車体を押してみるも、スンとも言わない。

仕方なく車内で別の車が迎えに来るのを待つことにした。

写真後方に写っているのが職員住宅。こんなところでも
ライオンやバッファローが出るのでむやみに歩き回るのは危険。

小さな国立公園ナクルの、職員住宅のすぐそばの、リトル・アドベンチャー。
さすがアフリカ、と私はひとりでワクワクする。

十数分後には救出され、その日のうちに道は修復されたものの
この道はドライバーに嫌われる難所となってしまった。













満月

午前4時半に目が覚めた。

夜明けは6時頃のはずなのに
外が妙に明るいと思ってカーテンを開けると
満月だった。

サバンナの夜霧が白くたなびいている。

アカシアの林からライオンの鳴き声が聴こえる。

ポレポレ(ゆっくり)の国ケニアに来て
あっという間に年月がすぎ
気付けば残された時間は半年となった。

毎日見ているこの景色が
私の現実じゃなくなる日も近いと
少しずつ感じるようになった。

マンゴーの正しい置き方

ケニア人のともだちに教えてもらったマンゴーの正しい置き方。









採ったばかりのマンゴーのヘタからは樹液が出てきてベタベタ
と粘りつくので(マンゴーはウルシ科)ヘタを下に向けて土に立
たせる。

樹液が出終わるまでしばらく待つ。そうすればマンゴーの皮も
自分の手も樹液で汚れることがないそうだ。

確かに。売られているマンゴーは皮がベタベタしているけど、
あれは採ったらすぐに詰められているからなのだろう。

小さな生活の知恵。

ライオン出没 #2

また通勤路にライオンが出没した。

昨日の朝、送迎バスの通り道に、眼と臀部だけ食べられた小さな
バッファローが倒れていた。近くの草むらにライオンがいた。

夕方通るとライオンは草むらで食事中だった。

今朝は、ハイエナに邪魔されつつ 骨に残った肉を食べている
ライオンを見た。観光客の車が近付いてきたため、草むらに
逃げてしまった。

ハイエナもうらめしそうに観光客の車の脇にあるバッファロー
の肉を見つめている。
073-ハイエナ

夕方同じ場所を通ると、ライオンは今度は木の上にいた。
079-木登りライオン
 

喜ばれる仕事

私の勤務するエデュケーション・センターではたまに会議が開催
される。会議が午前午後に及ぶ場合、主催者側から10時と16時
のチャイ、そして昼食が提供されることが多い。そしてそれらは
センターの台所で作られる。

事務所にいると、何種類も並んだポットの中身を区別できるよう、
付箋を貼りたいから貸してくれ、と会議のたびに頼まれる。

毎回、毎回だと付箋がもったいないし、手書きのタグは見た目も
良くない。せっかくだから、と手の空いた時間を使ってポットに
かけるタグを作ったところ・・・












これがコックさん他、同僚に大好評。

ワードで月間報告書を書く方法は知っていても、こういったもの
を作れることを知らなかったり、そもそもそういうアイディアが
なかったり。

コックさんが「来週大事な会議があるから、食事用のタグも作っ
てくれないか。」と言ってきた。お安い御用、と言われた通りタグ
を作ると、またまた大感激。












「あ~どうしてミホの名前を入れなかったんだ!"By Miho"って
入れておけば、ミホが日本に帰ってからも、これはミホが作った
ものだ、って僕たち懐かしく思い出すことができたのに!」と
タグくらいで恥ずかしくなるようなことを言う。

数日後、一番仲の良い同僚が私の事務所に入って来てこう言った。

「あんたの仕事は、あんたの持ってる知識を私たちに伝えていく
ことなんでしょ。あのタグの作り方を教えないうちに日本に帰っちゃ
ダメなんだからね。」

プライドの高い彼女らしい、素直じゃない依頼。でも嬉しい。

彼女が私から何かを学ぼうと動いてくれたことも、私が何度も言って
きた、「協力隊事業は物的支援じゃなくて技術協力なんだよ」という
説明が彼女に届いていたことも嬉しかった。

そして彼らと一緒に過ごして、彼らの言葉に耳を傾けて、
タグ作りみたいな小さな小さな仕事でもいいから、
彼らが欲しがってるものが何かを知って、
それに応えることがいかに大切かを再認識した。


そしてこの4カ月後、さらに別の同僚が、他の同僚がいない時
を見計らって私の事務所に来て、「このあいだ作っていたみた
いなタグを僕にも作ってくれないか。」と頼みに来た。

ランチ

エデュケーション・センターの運転手Mがランチに誘ってくれた。

誘ってくれた、というよりは、ひとりで行くのは気まずくて(お金が
なくてランチに行けない職員もいる)声を掛けてくれたという方が
近い。それでもMとランチを食べに出かけるのは初めてなので
嬉しい。

車で連れて行ってくれた先は、徒歩だと公園から20分以上
かかるニャマ・チョマ(焼肉)屋。












私たちが入る時、ちょうど別の運転手Sも爪楊枝を手に店から
出て来るところだった。みんなこういうところでランチを食べて
いたんだね。(ちなみに私たちが出る時には別の職員が旦那
さんと一緒に車で入って行くところだった。)

ニャマ・チョマ屋に慣れていない私はMに倣ってヤギの肉250g
(これが最少量)とウガリ(メイズ粉のダンプリング)を注文。
うーん、なかなかいける。最近ニャマ・チョマが好きになってきた。

Mは、去年の6月、私が部署内の上司や同僚と気まずくなった時に
部署内で唯一、「俺たちはみんなミホが好きなんだぞ。」と言って
励ましてくれた人だった。

もちろん言葉に出さずに、ずっと変わらず仲良くしてくれた人もいた
けど、あの時Mが言葉に出して励ましてくれたことは忘れがたい
ありがたい思い出だ。


勉強熱心で、ユーモアがあり、地に足のついたM。こういう人に、
ひとりでもふたりでも出会えたことは、やはり喜ばしいことだと思う。

写真は、ランチの後、公園に戻り、草の上でひとやすみしていた
ところを同僚のレンジャーMにスクープされた図(笑)












職員研修

昨日、今日と職員研修があった。

講師はナクル湖国立公園サイ・チームのワーデンおよびサージェントで、
対象はレンジャー、運転手、インターン生、地域の若者ほか受講を希望
する職員。
s-083
GPSの使い方や、ナクル湖国立公園で採用されているサイの個体
識別方法などについて勉強した。

s-081
最後は公園でサファリをしながらサイを観察。
s-191
KWSのレンジャーの多くは高卒であり、レンジャーたちの知識は、
ケニアに来る前に私が予想していたよりだいぶ少ない。

今回の研修でも、GPSの「衛星」というものを知らず、「それは
自然にあるものなのか、人工的に設置されたものなのか」という
質問や「携帯電話の電波塔とはどう違うのか」というような質問
が出た。

こういった研修が引き続き開催されて、組織の力の底上げになると
良いと思う。

あるべき生態

私の悪魔、つまりバブーンについてだが、家やオフィスのゴミを
あさるばかりか、買い物袋を下げていると襲い掛かってくる天敵
ではあるが、同時に生息地破壊の被害者でもある。











今日、オフィスの前を通った若いバブーンが生えている草をむしり
とって食べているのを見て、これが彼らのあるべき生態なんだよな、
と思った。彼らの生息地を改変しただけじゃなく、簡単に手に入る
食料によって彼らの嗜好を変えてしまったのは私たち。自然界に
いるバブーンはパンの味もウガリの味も知らないのだから。

10年以上前にヨセミテ国立公園に行ったとき、ゴミ箱にクマ除け
の鉄格子がついていたのを覚えている。クマがゴミ箱のある場所
に出没して人間と遭遇するのを防ぐのと同時に、クマが人間の
ゴミを食べるようになって、生態を変えてしまうのを防ぐための
措置でもあったと記憶している。

バブーンは生息数も多く、人間に及ぼしうる被害の程度もクマの
それとは大きく異なる。しかしだからといってバブーン対策を諦める
てしまうのも良くない。せめて職員住宅内のゴミ捨て場だけでも
焼却炉を導入できないものだろうか。野生動物に餌付けを
してしまっている、という意識を職員ももっと持つべきだと思う。

珍客

よく晴れた日曜日の午後。

いつもは静かな職員住宅が何やら騒がしい。
外に誰かいるようだ。

扉を開くと近所のMが草むらに向かって何か叫んでいる。
草むらに目をやっても何もいない。


「M?」と声を掛けると、肩で息をしながら、「こどもたちが・・危ない・・」
ブツブツ言っている。まさかアフリカの黒魔術にかかって気がふれた
のかと思った時、
Mは石を拾い、フェンスににじり寄り、思いっきり石を
投げつけた。


私がビクッとするのと同時に、ザッと音がして、黒い動物が草むらから
逃げ出して来た。隣の家の裏に廻り込んだその動物は・・

なんと犬だった。

たまに職員住宅に入り込むハイエナやジャッカルではなく、ただの犬。











ある意味、ハイエナよりジャッカルより新鮮な
珍客:犬に思わず
カメラを向けてしまった。

このあと犬は、喜んで大きな声を上げるこどもたちに追い回され、
エイッとばかりにフェンスを越えて、嬉しそうに(?)広いサバンナ
を走り回り、どんどんどんどん森の方へ駆け抜けて行ってしまった・・

おーい、そっちはライオンが出るよー!

・・と教えてあげる術もなく、

犬がどうなったのか気をもみつつ、日は暮れていった。


そういえば今日は犬年の弟の誕生日だった。


翌日、近所の人に「昨日の犬どうなったか知ってる?」
と聞くと、
「さあ?小さい犬みたいな背中の黒いやつなら、さっきそこらへん
を走り回ってたけど・・」・・それはセグロ・ジャッカルだよ・・

エチオピア












同期隊員が任国外旅行という制度を使ってエチオピア旅行に
行き、おみやげを買って来てくれた。エチオピアの雑貨は質が
高くかわいい!

銀色のペンダント・トップ(おそらく錫製?)は、エチオピア正教
会の十字架(各宗派ごとに異なるらしい)をあしらったもの。

大小のカゴは目が詰まっていて仕事がとても丁寧。

大きなカゴに入っているのは麦。

下に敷いているのは綿100%のショール(といういけど、光沢が
シルクのように美しい!)

イースター(復活祭)

キリストが復活したのは「春分の後の最初の満月の次の日曜日」で
今年2011年は4月24日がイースターの休日になるらしい。

ケニアでは土日に加え、月曜日が振り替え休日、金曜日が”ハッピー・
フライデー”(休日)、ということで、今日から4日間のイースター 休暇
に入る。

今日、ナクルの高校で美術の先生をしていた知人DからSMS
(携帯メール)が届いた。(誤字脱字もあるが原文そのまま)

Pliz, Ka una namba ya J.C, umshow asiende Jerusalem,
Wayahudi wameplan kumuua, abaki Galilee hadi Nomaiishe.
Sina credo nimemflash lakini hajanicall. Happy Easter!

Network huku hakuna simpati Judas, pliz umpigie umwambie
asimsaliti YESU kwani hata wakimuua atafufuka na atakuwa
hai milele yote, maandalizi mema ya paska

私にはわからない単語がたくさん使われていた上、シェン(ナイロビの
若者同士が使う俗語)も使われていたので、てっきり間違いメールだと
思い、「他の人に送るメール、間違えて私に送ってない?」とメール
すると、「マイ フレンド、君に宛てたメールだよ。」との返事。

なになに、私宛て・・?辞書を片手に読んでみると・・

訳:
「お願いなんだけど、J.C.の電話番号を知っていたら、エルサレムには
行くなって伝えてほしいんだ。ユダヤ人が彼を殺そうとしてる。問題が
解決するまでガリラヤに残った方がいい。携帯の残高がないから、彼
にワンコールだけしたけど、彼から僕にはまだ電話がかかってこない
んだ。 ハッピー イースター! 」

「いま圏外で、ユダにつながらない。彼に電話して、イエスを裏切るなっ
て言ってくれ。何でだ?たとえ彼を殺したところで、彼は復活して永遠
に生き続けるのに。復活祭の準備をしよう。」


キリストは磔刑に処された日から3日目に復活したとされるから、イースター
から逆算して3日前の今日、金曜日が、キリストが十字架に架けられた日
ということになる。

インテリの彼らしい、復活祭のジョークだった。

「おもしろいメールをありがとう。気に入ったから友達のJ.C.にも転送
させてね。」と返信した。(J.C.はもちろんジーザス・クライストのこと。)

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余談だが、ケニアを歩いていると「ムズング!」と声を掛けられる。これを
「白人」という意味だと勘違いしている人(外国人もケニア人ですらも!)
が多いが、これはkuzunguka(歩き回る)という動詞の名詞形(mzungu)
であり、「歩き回る人」つまり「旅行者」を意味している。

「だから”ムズング!”と呼ばれて、”私はムズングじゃなくて日本人だよ。”
と答えるのは間違いで、”私はムズングじゃなくてmwenyeji(地元の人)
だよ。”と答える方が正確なんだよ。」と教えてくれたのもDだった。

ある時、別のケニア人にmzunguの語源について説明すると、「誰から
教えてもらったの?mjanjaになったね。」と言われた。mjanjaは「賢い」
と同時に「ずる賢い」も意味する。

みんなのおかげで、私はちょっとずつmjanjaになっていく。

********************************************************


今日、Dにもらったメールを別のケニア人の友人にも転送したら、 「どこで
手に入れたの?おもしろいメールだね。」との反応。 「私が考えたんだよ。」
と嘘ついたけど「君じゃないね。証拠もあるからハーグに行ってもいいよ。」
と言い切られた。

まだまだmjanjaさが足りない私・・

(ケニアで2007年の大統領選挙に付随して起こった暴動の扇動者とされる

政治家等の裁判が行われる国際司法裁判所があるのがハーグ。ケニアは
このところその話題で持ち切り。)


今日の単語:
Pasaka イースター / fufuka 復活する / Wayahudi ユダヤ人
noma 障害、邪魔 / saliti 裏切る / maandalizi 準備する


写真:最近よく我が家の近くで餌を食べているアフリカイボイノシシ(こども)
    私に気付くと親子共々、尾を垂直に立てて逃げ去る。











たまにはこんなバス・ツアー









エデュケーション・センターのバスが「外国人」に貸し出された。

小中高校生が移動教室(でいいのかな?)に行くために丸一日
貸し切るのが普通だが、今日はなんと、あるホテルからある飛行場
までのわずか30分の距離のために大型バス4台が出動するのだという。

到着したホテルは、ケニアの大臣クラスが通うというゴルフ・ホテル。
そこにいたのは中国人250名のツアーだった。

「私は日本人です。」と英語であいさつしても通じず、その代り、
豪快なケニア人ガイドさんが、流暢な中国語で通訳してくれた。

お客さんに「日本の歌を歌って!」と囃したてられ、ケニアのデコボコ道
に揺られながら、中国人観光客に
日本語の歌を披露する私・・
よく聞こえてなかったと思うが、拍手喝采で喜んでもらえた・・

飛行場に着くと今度は飛行機5台(!)をチャーターして某国立公園へと
飛んで行った。
ちなみに彼らの荷物はサファリ・カーに乗せられて公園に
先回りしているそうだ。


国際支援もそうだが、旅行もなんとスケールの大きいこと!

ビジネスの面でも、観光産業の面でも、ケニア人の若者が中国語を
勉強したがるのがわかる気がした。


飛行機を待つ間、私はこどもたちに取り囲まれ質問攻めにあったので、
ちょっとした日本語講座を開いた。

私以外のスタッフはどうやらチップももらったようで、帰り道、運転手
さんは気前よくランチをごちそうしてくれた。

岩塩

ナクルに住み始めて1年。週末しか出ないとは言え、ナクルのタウン
もだいぶ歩き回ったつもりだった。



その店は、中距離ミニバスの停留所の前にあり、その付近はいつも
ミニバスの乗客やその客引き、乗客目当ての果物売り、そして私の
ようなただの通行人でごった返している。

「ナイロビに行くのか?」と英語で話しかけてくる客引きに、
「ジャンボ!ジャンボ!」と適当に返答しつつ、いつもどおりその店の
前を通り抜けようとした時、ふと、私の目に薄いピンク色の物体が
入り込んで来た。

数メートル行って立ち止まる。今のピンク色は・・?

通り過ぎた店の前にもういちど戻る。
野菜の種や農薬、家畜用の薬などを売る小さな商店。
Agro & Vetという種類の店だ。

004

ピンク色の物体は、狭い店の狭いカウンターの上にある。
幅はゆうに20cm以上はある。近寄って正体を確かめる。


やっぱり。岩塩だ!

「これ、塩ですか?」と尋ねる。外国人が来る店ではないだろうに、
店主は塩を指先に乗せて、「パキスタン製の岩塩だよ。牛に食べ
させると牛乳がおいしくなるんだ。」と
丁寧に答えてくれる。

パキスタン製!ヒマラヤ岩塩!ネパールを旅行した時、とても
おいしかったので
2kgほど抱えて日本に持って帰った。

「ケニアでは人は岩塩食べないの?日本では人も岩塩を食べるよ。
ミネラルがいっぱいで海塩よりも甘くておいしいよ。牛が食べるだけ
なんてもったいないよ。」と言うと、店主もお客さんも笑った。

店主の脇で小さく座っていた、彼の父親らしい老人はスワヒリ語が
わからないらしく店主がキクユ語で説明をしたら、老人も嬉しそうに
笑い、
一生懸命スワヒリ語を使って私に話しかけてきた。

値段は1kgで60円と格安。

「1kg下さい。カナヅチで割ってもらえますか?」と聞くと、店主は店
の奥の床でガンガンと塩を割ってくれた。

その様子を見ながら、
そういえば隣のおばさんが殺鼠剤を購入して
いたのを思い出し、
ニコニコと袋に入れてくれた店主には申し訳ない
が、次回からは自宅で割ろうと思った。
092

普通に使える大きさになるまで砕いたりと手間はかかるが、
やはりこの甘みには替え難いものがある。

まさかこの値段でナクルでヒマラヤ岩塩が手に入るとは。
幸せがひとつ増えた。












上の写真はモンバサから北上する道沿いにある塩田。
海塩は味にカドがあるのでやはり岩塩の方が好き。

猛禽あらわる

ナクル湖国立公園では520種の鳥類が観測できるとされている。
その内訳は水鳥450種と陸鳥70種。

公園の敷地内で働きながら、湖に行く機会の少ない私にとって、
水鳥の観測は容易ではない。事務所から観察できる鳥類といえば、
ツバメ・スズメ・ツグミ・モズなどの小型鳥類がもっぱらである。

しかし、以前も書いたように、去年の11月、乾季が始まった頃から、
事務所や自宅の近くでもいろいろな陸鳥が見られるようになってきた。

そしてついに本日、今まで見たことがなかった猛禽が出現!
乾季になり、下草が枯れ、猛禽にとってはネズミなど小動物の狩り
がしやすい季節になったのだろう。

事務所の台所から出るゴミをあさるのネズミを狙って現れたのは
Long-crested Eagle(Lophaetus occipitalis)。頭の上の長いとさか
が特徴で、風によって後ろになびいたり、前に垂れたりするので、
それによって勇ましくも情けなくも見える。
Long-crested Eagle
ちなみにケニアに来てこれまで見た猛禽はこれでなんとわずか
6種(ハゲワシを除く)。Fish Eagle、Eastern Pale Chanting
Goshawk、Augur Buzzard、Black Kite。なんとも寂しい数字。
(Eastern Pale Chanting Goshawkのみツァボ・ウェスト国立公園
で観察。それ以外はナクル湖国立公園で観察。)

Long-crested Eagle今後、エデュケーション・センター付近に
頻繁に現れるようになる。

ケニアの”肉”の話

※今回の記事には、菜食主義の方には不快となる写真や文章が
  含まれております。ゴメンナサイ。

ケニアにはイスラム教徒とキリスト教徒がいる。

ご承知のとおりイスラム教徒はハラル・フードしか食べられないが、
キリスト教徒は牛、羊、ヤギ、鶏、●▲×■など、なんでも食べる。

ケニアでは、日本のようにきれいにスライスされパックされて売られ
ている生肉を見たことがない。スーパーに行くとチルド・ケースに
大きな肉が陳列されており、重量を指定して買う。あるいはパック
された冷凍肉を買う。

お金持ちをのぞいて、大方の人は、スーパーではなく肉屋で肉を
買う。肉屋に行くと、窓際に牛やヤギが吊るされており、店員に
重量を言って切ってもらう。一般的に最小単位はクォーター・キロ
グラム(=250g)だが、「○○円分ちょうだい」と言うとその金額分
だけ切り分けてくれるらしい。

私はもともとそれほど肉は食べない上、250gはひとりで食べる
には多いこともあり、ケニアに来てからは数回しか肉を買っていない。

たまに職場で昼食が出ることがあり、そういう時には肉が食べられる。

たまに無性に肉が食べたくなる時があるが、なかなか買いに行け
ないので、外食する際には、特に食べたくなくても肉を食べるよう
にしている。

ここ最近、無性に肉が食べたくて、客人のあった2日と11日、
思い切りラム肉を食べた。(両日ともつけあわせはマッシュド・ポテト。)

写真まで撮ったくらいだから、よほど食べたかったんだろう。
これでしばらく肉は食べなくても大丈夫・・・
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えも言えぬ・・

もともとパパイヤの独特の香りが苦手だった私。

コースト旅行に行き、マンゴーにまぎれて朝食のフルーツサラダとして
出された熟したパパイヤを食べていたら、少しだけど慣れてきた。

というわけで先日、市場で自ら進んでパパイヤを買ってみた。

買ってはみたもののやはり食べたい気が起きずに放っておいたら、
グニャグニャに軟らかくなり、皮に白カビがはえてきた。

これは早く食べないと、と思って切ってみると、オレンジがかった
ピンクというか、えも言えぬ微妙な色の果実があらわれた。

ご推察通り、熟していない。皮はカビ生えてるのに!!

結局食べずに捨ててしまった。ゴメンナサイ。

種と実が離れやすいから食べやすいという点ではマンゴーに
勝っているのだが、やはりパパイヤはどうも好きになれない。

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火事

旅行から帰って来るなり、公園は火事のニュースでもちきり。

1月から数件のボヤが報告されていたが、先週、周辺の畑から
公園に飛び移った火が大規模な火災に発展したらしい。

レンジャーたちは、 連日夜中の3時、4時まで消火活動に
あたっていたとのこと。

消火作業がひととおり終わった今日、上司マダムZやレンジャー
とともに火事パトロールに出かけた。

湖東側の丘、シンバ・ヒルズに初めて連れて行ってもらった。

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丘から街方面(湖の反対側)に向かって、辺り一面焼け焦げて
真っ黒になっていた。見ると、車道(KWSの作業用オフロード)
のある所で火が止まっている。

道路がなかったら、火はさらに 燃え進んでいただろう。

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丘一帯は2008年にも火災が発生した地域。枝の中が空洞で、
燃えやすい樹種が優先しているそうだ。

木立の向こうにクロサイを見つけた(写真には写っていません)。

「僕たちのおうちはどこ?ごはんはどこ?」
焼け野原を歩くシマウマの群れを見つけた上司がセリフをかぶせる。

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湖のほとりまで降りて来たところで、木陰に炎が上がるを見つけ、
慌てて車を降りる。

「残り火だわ!水は持って来てる!?と聞く上司に
レンジャーは「持って来てません!」と答えた。

え???火事のパトロールに水を持って来てない???

「しょうがないわね、手で消すわよ!」

え???手???

上司はズンズンとやぶに入り、落ちていた枝をつかむと、炎を
上げるやぶに果敢に切りかかった。レンジャーと私もそれに従う。
火を細かく分散させて、最後はグリグリと地面に押し付けて消す。

周辺の地面には、乾燥したバッファローの糞が蓄積していて、
地面全体が熱をもっている。そういえばネパールではヤクの糞を
燃料としてストーブにくべていたっけ。草食動物の糞は植物の繊維
だらけなので乾燥させるとよく燃えるのだ。

運転手は、しつこくくすぶっている木片に飲みかけの500mlペット
ボトルの水をチョビチョビとかけていた。

・・・なんだかな・・・もう・・・

どうして今回の火事を消すのに4日間もかかったかを理解できた。

しばらく行くと、次は巨大な切り株が煙を上げているのを発見。

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今度こそ水がないと手に負えないと判断し、メイン・オフィスに応援を頼む。
しかし15分以上たっても音沙汰がない。しびれを切らした上司が再びメイン・
オフィスに連絡をとると、「レンジャーたちは夜勤に備えて休憩中だから今は
行けない」とのこと。

・・・えー?・・・

仕方なく別のオフィスに水をもらいに行ったものの、今度はそこのオフィスの
長に、水タンクの貸し出しを断られた。

・・もう言葉がない・・

近隣住民からの借り物だという20リットルのタンクを2つだけ貸してもらって
現場に戻る。公園内にあるLake Nakuru Lodgeの職員も、仕事帰りに
駆けつけてくれた。人手はあるものの、肝心の水は100リットルほどしか
なかった。あるだけの水をバケツリレーして消火。

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「やれるだけのことはやったわ。」上司とともに夜8時に帰宅。

モノがないのは仕方がないと思えるが、ヒトについても、ケニア
らしさ、途上国らしさをつくづくと感じた一件だった。

コースト旅行3日目:キシテ・ムプングティ海洋公園

朝起きると、トタン屋根を叩く雨の音。

今日のシュノーケリングはキャンセルか・・と思いノロノロして、
いたのだけど、Nちゃんは行く気満々。船は小雨決行らしい。

曇り空の下、白人さん(なぜかドイツ人ばかり)と乗り合わせて
船はシモニをスタート。雨のせいで海の透明度は低いものの、
水の中で小さな魚が泳いでいるのが見える。










1時間ほど行ったところで、スキューバ組が水に入った。
シュノーケリング・ポイントはもう少し先。

水は暗い色をしていて寒そう・・

でもシュノーケリングは(私にとって)この旅行のハイライト。
ゴーグルをつけ、私もガイドさんに続いてドボン!
続いてNちゃんもドボン!

水の中に広がる世界にびっくり!
足元ずっと下には色とりどりのサンゴ、大小さまざまな魚。

「Nちゃん!下見て!」
”足がつかない深い海は苦手”と言っていたMちゃん。
「イマ・・ワタシ・・若干・・生死の淵を・・サマヨッテマス・・」
と苦しそうに言ってから、ゴーグルをつけて海の中を見た。
水の中でガボガボッと慌てふためいて顔を上げた。
「スゴイ、スゴイ!別世界!何これ!」と大興奮。

水はやはり少し冷たかったけれど、海の生き物たちは
本当にきれいだった。すごく良い思い出になった。

私たち2人とガイドさんが、同乗した誰より早く水に入り、
みんなが寒くて白けてしまうまでずっと海の中にいた。

途中、風で波が立ち、船が大きく揺れる場面が何度かあった。
乗り合わせたケニア人の女の子2人(白人のおじいさん2人と
一緒)は、「船が揺れるたびに心臓つかまれる感じ!ヒャッ!」
「お金もらったってもう二度と来ない!死ぬ~!!」と叫んでいた。

悲鳴をのせて、船はワシニ島に到着。もちろんランチはシーフード!
お客さんが少ない時は、1人でカニを丸ごと1匹食べられるらしい。














ランチの後は島内散策。もとは海だった所が干上がって、

サンゴが岩のように露出しているのを見た。満潮になると
海水が少し入って来るらしい。














曇空でも十分に楽しめた。晴れていればイルカにも会えるそうだ。

本日のツアー料金:約1000円
ランチ:約600円也

コースト旅行2日目:モンバサ~シモニ

目が覚めると汗をかいていた。モンバサは暑い・・
家主であるF先輩が仕事に出かけただいぶ後に目覚める私たち。

マタツに乗って、街の中心部へ行き、銀行でお金をおろす。
今度はトゥクトゥクに乗ってフェリー乗り場へ。

ケニア第二の都市モンバサは、実は入り江に浮かぶ島。
ナイロビからモンバサに行く時は橋を渡る。
モンバサから、今回の私たちの目的地のひとつ、サウス・コースト
に行くにはフェリーに乗らなければならない。

フェリーに乗るのは無料のため、遊び半分で行ったり来たりする
人もいる。スリが多いと聞いていたので緊張して搭乗。










乗船時間わずか10分ほどで対岸のリコニに着く。
サウス・コースト最初の町。

マタツ乗り場で客引きのお兄さんたちとおしゃべり。
みんなコースト州の訛りの強いスワヒリ語を話すので、
旅行情緒がある。おもしろくてたまらない。

無事シモニ行きのマタツに乗り込む。南の島の田舎の風景
の中を1時間半ほど走ると目的地に到着。タンザニア国境

までわずか30kmほどしかない。

KWSキシテ・ムプングティ海洋国立公園で活動するI先輩隊員の
案内で、小さなシモニの町を徘徊する。

先輩の同僚のお父さんからココナッツを買う。ココナッツ・ジュース
が好物の私。ほのかな甘みがちょどよい。












海辺の食堂で、ココナッツ・ミルクで炊いたお米と
白身魚のトマト&ココナッツ・ミルク煮込みを食べる。
これで140円! 海辺の町はいいね~!










町をフラフラしていたら、こんな広告を見かけた。
15GMS of Pure Energy”って書いてある。・・・どんなのっ!?
今回の旅行中のベスト・ショットかもしれない。












夜はKWSのゲスト・ハウス。停電&断水のWパンチ・・