ライオン出没 #2

また通勤路にライオンが出没した。

昨日の朝、送迎バスの通り道に、眼と臀部だけ食べられた小さな
バッファローが倒れていた。近くの草むらにライオンがいた。

夕方通るとライオンは草むらで食事中だった。

今朝は、ハイエナに邪魔されつつ 骨に残った肉を食べている
ライオンを見た。観光客の車が近付いてきたため、草むらに
逃げてしまった。

ハイエナもうらめしそうに観光客の車の脇にあるバッファロー
の肉を見つめている。
073-ハイエナ

夕方同じ場所を通ると、ライオンは今度は木の上にいた。
079-木登りライオン
 

喜ばれる仕事

私の勤務するエデュケーション・センターではたまに会議が開催
される。会議が午前午後に及ぶ場合、主催者側から10時と16時
のチャイ、そして昼食が提供されることが多い。そしてそれらは
センターの台所で作られる。

事務所にいると、何種類も並んだポットの中身を区別できるよう、
付箋を貼りたいから貸してくれ、と会議のたびに頼まれる。

毎回、毎回だと付箋がもったいないし、手書きのタグは見た目も
良くない。せっかくだから、と手の空いた時間を使ってポットに
かけるタグを作ったところ・・・












これがコックさん他、同僚に大好評。

ワードで月間報告書を書く方法は知っていても、こういったもの
を作れることを知らなかったり、そもそもそういうアイディアが
なかったり。

コックさんが「来週大事な会議があるから、食事用のタグも作っ
てくれないか。」と言ってきた。お安い御用、と言われた通りタグ
を作ると、またまた大感激。












「あ~どうしてミホの名前を入れなかったんだ!"By Miho"って
入れておけば、ミホが日本に帰ってからも、これはミホが作った
ものだ、って僕たち懐かしく思い出すことができたのに!」と
タグくらいで恥ずかしくなるようなことを言う。

数日後、一番仲の良い同僚が私の事務所に入って来てこう言った。

「あんたの仕事は、あんたの持ってる知識を私たちに伝えていく
ことなんでしょ。あのタグの作り方を教えないうちに日本に帰っちゃ
ダメなんだからね。」

プライドの高い彼女らしい、素直じゃない依頼。でも嬉しい。

彼女が私から何かを学ぼうと動いてくれたことも、私が何度も言って
きた、「協力隊事業は物的支援じゃなくて技術協力なんだよ」という
説明が彼女に届いていたことも嬉しかった。

そして彼らと一緒に過ごして、彼らの言葉に耳を傾けて、
タグ作りみたいな小さな小さな仕事でもいいから、
彼らが欲しがってるものが何かを知って、
それに応えることがいかに大切かを再認識した。


そしてこの4カ月後、さらに別の同僚が、他の同僚がいない時
を見計らって私の事務所に来て、「このあいだ作っていたみた
いなタグを僕にも作ってくれないか。」と頼みに来た。

ランチ

エデュケーション・センターの運転手Mがランチに誘ってくれた。

誘ってくれた、というよりは、ひとりで行くのは気まずくて(お金が
なくてランチに行けない職員もいる)声を掛けてくれたという方が
近い。それでもMとランチを食べに出かけるのは初めてなので
嬉しい。

車で連れて行ってくれた先は、徒歩だと公園から20分以上
かかるニャマ・チョマ(焼肉)屋。












私たちが入る時、ちょうど別の運転手Sも爪楊枝を手に店から
出て来るところだった。みんなこういうところでランチを食べて
いたんだね。(ちなみに私たちが出る時には別の職員が旦那
さんと一緒に車で入って行くところだった。)

ニャマ・チョマ屋に慣れていない私はMに倣ってヤギの肉250g
(これが最少量)とウガリ(メイズ粉のダンプリング)を注文。
うーん、なかなかいける。最近ニャマ・チョマが好きになってきた。

Mは、去年の6月、私が部署内の上司や同僚と気まずくなった時に
部署内で唯一、「俺たちはみんなミホが好きなんだぞ。」と言って
励ましてくれた人だった。

もちろん言葉に出さずに、ずっと変わらず仲良くしてくれた人もいた
けど、あの時Mが言葉に出して励ましてくれたことは忘れがたい
ありがたい思い出だ。


勉強熱心で、ユーモアがあり、地に足のついたM。こういう人に、
ひとりでもふたりでも出会えたことは、やはり喜ばしいことだと思う。

写真は、ランチの後、公園に戻り、草の上でひとやすみしていた
ところを同僚のレンジャーMにスクープされた図(笑)












職員研修

昨日、今日と職員研修があった。

講師はナクル湖国立公園サイ・チームのワーデンおよびサージェントで、
対象はレンジャー、運転手、インターン生、地域の若者ほか受講を希望
する職員。
s-083
GPSの使い方や、ナクル湖国立公園で採用されているサイの個体
識別方法などについて勉強した。

s-081
最後は公園でサファリをしながらサイを観察。
s-191
KWSのレンジャーの多くは高卒であり、レンジャーたちの知識は、
ケニアに来る前に私が予想していたよりだいぶ少ない。

今回の研修でも、GPSの「衛星」というものを知らず、「それは
自然にあるものなのか、人工的に設置されたものなのか」という
質問や「携帯電話の電波塔とはどう違うのか」というような質問
が出た。

こういった研修が引き続き開催されて、組織の力の底上げになると
良いと思う。

あるべき生態

私の悪魔、つまりバブーンについてだが、家やオフィスのゴミを
あさるばかりか、買い物袋を下げていると襲い掛かってくる天敵
ではあるが、同時に生息地破壊の被害者でもある。











今日、オフィスの前を通った若いバブーンが生えている草をむしり
とって食べているのを見て、これが彼らのあるべき生態なんだよな、
と思った。彼らの生息地を改変しただけじゃなく、簡単に手に入る
食料によって彼らの嗜好を変えてしまったのは私たち。自然界に
いるバブーンはパンの味もウガリの味も知らないのだから。

10年以上前にヨセミテ国立公園に行ったとき、ゴミ箱にクマ除け
の鉄格子がついていたのを覚えている。クマがゴミ箱のある場所
に出没して人間と遭遇するのを防ぐのと同時に、クマが人間の
ゴミを食べるようになって、生態を変えてしまうのを防ぐための
措置でもあったと記憶している。

バブーンは生息数も多く、人間に及ぼしうる被害の程度もクマの
それとは大きく異なる。しかしだからといってバブーン対策を諦める
てしまうのも良くない。せめて職員住宅内のゴミ捨て場だけでも
焼却炉を導入できないものだろうか。野生動物に餌付けを
してしまっている、という意識を職員ももっと持つべきだと思う。