休暇を終えてナクルに帰って来た。
数日経ち、ふと気付いた。「アレがない・・」
そう、アレ、年末に作ったアレ。
紛失したアレの説明の前に、私の活動するエデュケーション・センターの
建物の構造について説明しよう。訪問者は廊下を通って、まずワーデン
のオフィスに着く。(写真右手の扉)
そのドアの左に続く廊下を一歩入ると左手にオフィサーの部屋(写真左手)
そこからさらに5歩入ると右手にレンジャーの部屋(写真奥右手)がある。
ホステルに続く正面の扉は閉まっていることが多い。
つまりレンジャーと私がいるオフィスは訪問者にとって一番奥の
わかりにくい場所にある。
エデュケーション・センターにお客さんが来たとする。ワーデンのオフィスにも
オフィサーの部屋にも誰もいないのを見ると、諦めて帰ろうとする。
日本であれば、お客さんの声を聞いた時点で、廊下に出て、「こちらにどうぞ」
と案内するところだが、われらがレンジャーは、お客さんがこちらを見つけるま
で息をひそめている。
それではいけない、と思い、ワーデンのオフィスの扉の前に立った時に
見える位置に、貼り紙を出したのだ。それがコレ。
その貼り紙が、休暇からもどったらなくなっていたのだ。
掃除スタッフに聞いても知らないと言い、残骸すら見なかったと言う。
エデュケーション・センターのホステルには、スクール・トリップでケニアの
学生が大勢やってくる。夜もレンジャーが警備に当たるものの、その夜勤
もレンジャーたちはサボりがちであった。
おそらく宿泊客のこどもたちに持って行かれたのだろう。
エデュケーション・センターの掲示板に掲示されていた環境教育教材が
バブーンに破かれたり、こどもに持っていかれるたりすることは同僚から
聞かされていた。それにしてもこんな貼り紙までなくなるとは・・
悲しいような、嬉しいような・・
教訓:なくなって困るものは、鍵のかからない場所に張ってはいけない
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